境界に生きた心子

BPDの心子との波瀾万丈の日々をつづった「境界に生きた心子」。甘い蜜月と凄まじい修羅場、壮烈ながらもピュアでひたむきなラブストーリーです。愛を求めて力の限り生き抜いた、千変万化の僕の彼女を紹介します。

境界性パーソナリティ障害における薬物療法

イナモト
 
 パーソナリティ障害は、 生物学的要因と生育環境的要因の相互作用で、

 知覚, 認知, 感情, 行動に異常が生じる 複雑な症候群です。

 学習による側面を 性格特性と呼び、 先天的な側面を 気質と呼びます。

 パーソナリティの成り立ちは、

 「生まれか育ちか」 という対立で 論議されがちですが、

 全て発達の過程と 密接に関連しています。

 例えば、 衝動的・ 攻撃的な気質の子供は、

 回避的・ 恥ずかしがり屋の子供とは 異なる方法で世界と関わり、

 周囲に対する 態度や対人関係を形成していくでしょう。

 幼い頃に 虐待を経験すると、 脳の神経内分泌系に変化が生じ、

 成人期にも持続します。

 海馬や扁桃体が小さくなり、 セロトニン機能も低下します。

 海馬は記憶, 扁桃体は感情 (特に怒り) の 制御に重要です。

 セロトニン系は感情, 衝動, 行動の 制御に関わっています。

○ 脳の機能に 神経伝達物質が果たす役割

 神経伝達物質は 世界ついての見方や考え方,

 感情体験や その表現, 行動を制御します。

 神経回路のバランスが 先天的, 後天的に失われると、

 適応不全となるかもしれません。

 これは 薬物に敏感に反応すると 考えられています。

 BPDは パーソナリティ特性と行動の組み合わせによる 症候群です。

 単一の病因を 指定できる疾患ではありません。

 衝動性と感情統制不全が中心的な 生物学的要素が特徴です。

 神経伝達物質の異常による、 思考や知覚の 軽度の障害が見られることがあります。

 BPDは症候群なので、 薬物療法は それぞれの精神症状に対して、

 多くの薬剤が必要となることがあります。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より
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