境界に生きた心子

BPDの心子との波瀾万丈の日々をつづった「境界に生きた心子」。甘い蜜月と凄まじい修羅場、壮烈ながらもピュアでひたむきなラブストーリーです。愛を求めて力の限り生き抜いた、千変万化の僕の彼女を紹介します。

神宮外苑・新ラグビー場の公聴会、大波乱(5)

イナモト

(前の記事からの続き)



 夜遅くになっても、20人くらいの人が会議室に残り続け、抗議の姿勢を示していました。

 年配である石川先生も、公述人だからこの部屋から出ない、いる権利があるとおっしゃいます。


 夜11時半近く頃、職員が退室を要請しても皆動きません。

 職員も自分たちに責任があるため退室できず、見守りのために一人が残らざるを得ないでいました。


 椅子を並べて仮眠を取る人や、徹夜で頑張り続ける人たちも。


 マスコミに連絡を取った人もいて、夜明け近い4時頃、週刊ゲンダイの記者が取材にきました。

 記者は課長たちがいた机に、公述人の意見書などが置かれているのに目を付けました。


 意見書を片付けないでいるということは、公聴会が終わっていないという認識なのかと職員に問いただすと、職員は忘れていっただの置いていっただの、狼狽した答です。


 職員(主催者ではない)が意見書を持っていこうとすると、記者は「これは都民のものだ」として意見書を放すよう抗議し、ひと悶着がありました。


 別室にいる課長たちの所へ行くと、課長は鍵を閉めて閉じこもってしまいました。

 男女二人の課長が密室に入ればセクハラの事態でしょう。

 向こうはこちらに部屋から出て行けと言い、自分たちは天の岩戸状態です。


 机に残された課長のパソコン画面を見てみると、上司からの指示で「引っ張って」と書かれていたそうです。

 長引かせれば諦めて帰るだろうという腹積もりだったのでしょう。

 公聴会をこじらせていたのは都のほうでした。


 やがて、夜が明けて金曜日の朝7時頃、会議室に整備局の課長や職員、警備員が5~6人が入ってきました。

 「公聴会は終了しております。業務に支障が生じますのでご退出ください」と繰り返します。


 皆は、会は終了していない、したというならその理由は何かと問いただしますが、職員は“壊れたレコード”のように、上の言葉をただ何十回も反復するだけです。


 原田都議たちは、公述人は知事に選定された重大な権利を持っている、それを行使させずに公聴会を打ち切るのは、建築基準法だけでなく行政手続法にも違反すると主張します。


 公聴会打ち切りは公権力による行政処分であり、処分した理由を説明しなければならず、それを言わないのは行政手続法に反して、行政裁判で重大な証拠になるといいます。


 説明をしないために我々が退出できず、次の会議の業務に支障が生じるなら、それは都の責任だと。

 新ラグビー場の申請が許可されたら、前代未聞の歴史的な汚点になるとも述べました。


(続く)

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